この本は、現在のアパレル業界の現状を時代の流れとともに
直視させられる本でした。
もともと、アメリカのNY等で、アパレル関係のデザインをしてきた経験から、
なぜ、日本のブランドは、コンセプト(ディレクション)を
しっかり毎シーズン作らず、目の前の売れる服ばかりに
目を向けるのか、ずっと疑問でしたが、日本のアパレル業界全体に、
その風潮が蔓延しているので、仕方がないのかもと、
改めて考えさせられました。
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- ショップ: 楽天ブックス
- 価格: 1,620円
この本を読んでからの感想は、
海外からの多くのブランドは、大小規模を問わず、ウエルカムとばかりに
日本市場に入ってきますが、
日本のアパレルブランドは、どれだけ海外に進出しているのでしょうか?
また、海外へ進出できるための、ブランド独特のユニークさを持っていますか?
もちろん、品質や、生産コストも、発展途上国で大量生産される
海外大手ブランドとは価格では太刀打ちできないのは現実です。
消費者も、ブランド品から、ファストファッションなどの、
新しい形態のアパレル商品を購入します。
ユニクロは、その点を考えると、成功したファストファッションです。
今や、様々なブランドや、アーティストのコラボレーションは
当たり前となっています。
以前、仕事の関係で、NY在住のアパレル関係の通訳をされておられる方とも
お話させていただいたときも、日本の洋服の縫製の品質条件は、
世界一厳しいと思うと話しておられました。
多くの海外ブランドは、日本の高品質や技術を持った、
アパレル工場を探しているのも、現実です。
日本のアパレルブランドも日本の伝統や、
日本ならではのアレンジを盛り込んだら、
ピンチをチャンスに変えられる気がしました。
アパレル関係の方におすすめの本ですが、
ITやAIが今後進む未来において、どの業界にも
産業構造の変化とともに起こりえる問題とも考えさせられました。